GOOD DESIGN AWARD 2017年度受賞

受賞レポート

えっ、小湊鐵道がグッドデザイン?

お陰様で創立100年を迎えた小湊鐵道、デザインとは無縁の会社がなぜ?

ここ10年わたしたちは、沿線の里人有志の方々と協働し、地域の里おこし活動を行ってきました。

沿線藪刈り、駅周辺清掃、菜の花種まき、芸術祭、呑み会?!、里山トロッコ列車の運行、養老渓谷駅前の逆開発事業に着手、などなど。

審査委員の評価(公開コメント)

「鉄道は地域を再生させるためのインフラ足りえるか。

地域の逆開発に向けて、駅や鉄道そのものをより簡素にしながら、地域と一体に歩もうとするデザイン。

SATOYAMAというコンセプトは使い古されている感もあるが、あえて押さえたデザインで、地域に歩調を合わせつつも、沿線住民自らが、暮らしの中にある鉄道の風景の質を高めていこうとするデザイン思想が優れている。」

わたしたちの里おこしは、歩み始めたばかり。その一歩に有難い評価をいただきました。これからもこの地で走り続けるために、地球人の一員として考え、地域の一員として実行してまいります。愉快に、そして自由に。

GOOD DESIGN

以下、レポートに代え応募のコンセプトノートをご覧ください。

養老渓谷駅前 逆開発

審査番号:G075145

小湊鐵道はSATOYAMAの一部として、ここにいる。

里人とレール屋のSATOYAMAおこし

わたしたち小湊鐵道は100年前、ここで生まれました。
目的は?…里おこし!

小湊鉄道起工式

Photo:小湊鉄道起工式・大正13年(1924)1月11日

ここでは縄文の昔からヒトと自然の共存するSATOYAMAがありました。

Photo:イノシシ型土製品(左)人面付き土器(右)/市原市所蔵

ここに住むオヤジさんらは、自由でかっこいい
「勝手連」と自ら称し、勝手に駅を掃除し、勝手に木々を植え、勝手に種をまく。
呼応した市職員・小湊社員らと大掛かりな藪刈りをはじめた。

2015年夏 野田っぽり

Photo:2015年夏 野田っぽり(月崎〜上総大久保間)

ここ月崎公民館に集い、酒を呑み、話す。
愉快な時間、大切な時間。

月崎公民館

Photo:2017年7月 SATOYAMAの集会所・月崎公民館

小湊鐵道保線課の社員らは、移動でレールバイクを使う。
自ら改造した乗り物だ。このバイクで小湊線を走る!
この快感は乗った人でしか分からない。
この快感を、ここで、皆さんに味わって欲しい!
トロッコ列車の計画が持ち上がった。2008年頃。

レールバイク

で、作ってしまいました。
昔、ここで活躍したコッペルSLを復元!
機関はクリーンディーゼル、客車は窓を取り天井はガラス張りに。可能なかぎり省きました。
2015秋 運行開始。

里山トロッコ

気がつきました。省くことで、本来の良さがでてくる。自ずから。
ここ養老渓谷駅前は、5年10年後に、ヒトが集い蝶が舞う森になります。
いよいよ「逆開発」がはじまりました。2017春。

養老渓谷駅前 逆開発

遺産の資産化!
元保線詰所はヒトや小鳥の集う場に変わりました。
2014年 & 2017年春、中房総国際芸術祭。

Photo:中房総国際芸術祭参加作品・月崎駅詰所リメイク /木村崇人「森ラジオステーション×森遊会」

2017年春、中房総国際芸術祭

かこさとしさん著「出発進行!里山トロッコ列車」が発刊される。
トロッコパンフ画依頼の縁が発展し、絵本出版に。
ヒトと自然の営みのよきテキストとして。2016春。

Photo:2016・3・30 かこさとし90歳誕生日記念プレス発表会にて。

2017年春、中房総国際芸術祭

The Japan Times 2014.4中房総国際芸術祭 James Jack(米国)

Satoyama is half nature and half people,

里山とは何か? それは人と自然が半々、お互い様で暮らすそんな暮らし方のこと。

In this area life is very close to nature, or it might even be at one with it.

ここ養老川沿いでは、人の暮らしと自然が非常に近い。
いや、それはむしろ一つであり同じなのではないだろうか。

養老渓谷駅前 逆開発

100周年のベンチャー企業

加えるのでなく省く、分けるのではなくわけない。
里人と里山から学んだ智慧の結晶です。
わたしたちは、これからもここにいます。
ここという場で、自然と共に、自由に。

もどる