里見砂利山線

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里見砂利山線(旧万田野線)

里見地区の、平野、万田野あたりの山地には多量の山砂利が埋蔵されていました。小湊鉄道では、その砂利の採掘権利を得て、鉄道が開通するとすぐに砂利の搬出を事業とし、里見駅から砂利山まで約1kmほどの貨車専用線を敷き、貨車に積み込んだ砂利を里見駅で機関車に連結して五井駅まで搬出していました。

当時としては先端的な設備だった「トロンメル方式」による砂利の選別や、「インクライン方式」による運搬などの設備を整え、機械化で能率的に作業を進めていました。

「トロンメル方式」とは一言でいえば回転式ふるいのことで、一方の口から入れた砂利が回転しながら傾斜を流れ下り、ふるい分けられる。ふるいの目を順次小さくすれば、流れる間に自然に大きさの仕分けができる。こうして選別した砂利を貨車へ積みこんでいました。

「インクライン方式」とは、砂利を積み込んだ貨車を、ケーブルカーの原理を使って、引き込み線のある場所まで降ろすやり方で、高いところから、低いところへの斜面に二本の軌条を敷く。この軌条の上をケーブルカー方式で荷を積んだ貨車をすべらせて降ろす方法です。荷を積んだ貨車は重いから斜面をひとりでに下る。下にある空の貨車とはワイヤーで繋がっているので、荷を積んだ貨車が下るにつれて反対に巻上げられて上へ上がっていく。こうした作業を繰り返して貨車に砂利を積みこんでいました。

砂利山線の当時の様子です。(撮影時不明)

里見砂利山線

砂利山線の終点近くの砂利山から望む。左下に線路がみえます。

里見砂利山線

砂利山線の終点近く。ここから下にある貨車に砂利を積みこみます。当時は3本の入換線があり、蒸気機関車は砂利を積んでいる間に給水を行っていました。

里見砂利山線

一番奥の線に貨車がはいり砂利を積みこみます。

里見砂利山線

当時は12台の積み込む口がありました。

里見砂利山線

積みこみ場を正面からみた写真です。

当時は上り列車が里見駅に着くと客車を切り離し、機関車だけが砂利山まで貨車を運びに行く。貨車を繋いで帰ってくるとまた客車を連結して出発した。その間30分足らず、乗客はのんびりとおしゃべりをしたり、用をたしたりして待っていた。ゆとりのある、古きよき時代でありました。

当初は貨車だけの列車もありましたが、やがて貨車と客車の混合列車になり、いつの間にか貨車は姿を消していきました。その後トラック輸送の急速な発達により昭和38年に廃止されました。

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