多くの方に愛された
幸せな車両たち

キハ200形車両

1961年より導入された小湊鐵道の主力車両

  • 日本車輌で14両製造

    小湊鐵道キハ200形気動車は、老朽化したそれまでの車両の置き換えのため、1961(昭和36)年から1977(昭和52)年まで16年に渡って14両が新造されました。

    旧国鉄キハ20形に準じた設計ですが、デザインや塗装(ファイアーオレンジとモーンアイボリー)は京成電鉄の赤電3100形電車の影響を受けています。1963、64年の夏には、国鉄車両と併結してキハ100形では成しえなかった悲願の県都千葉乗り入れを実現させました。

    車内はオールロングシートで、車体中央の排気管によって分かれています。製造当初は非冷房でしたが、現在では209、210を除いて冷房化されました。なお、トイレの設備はありません。

    小湊鐵道キハ200形 主要諸元

    最大寸法
    全長:20,000mm
    全幅:2,903mm
    全高:3,880mm
    自重
    30t
    定員
    160名(座席64名)
    機関種類
    DMH17C
    機関出力
    132kw
    変速機
    神鋼造機 TC-2液体式変速機
    最高速度
    95km/h
    台車
    動力台車:DT22
    付随台車:TR51

各車概要

号機
製造 / 運行開始
備考
キハ201
1961年12月 / 1962年1月
キハ202
1961年12月 / 1962年1月
キハ203
1963年4月 / 1963年4月
キハ204
1963年4月 / 1963年4月ベンチレーター変更
ベンチレーター変更
キハ205
1964年1月 / 1964年4月
キハ206
1964年1月 / 1964年4月
キハ207
1970年12月 / 1970年12月以降非プレスドアに
以降非プレスドアに
キハ208
1970年12月 / 1970年12月
キハ208
1970年12月 / 1970年12月
キハ209
1970年12月 / 1970年12月休車中
休車中
キハ210
1970年12月 / 1970年12月冷房非搭載
冷房非搭載
キハ211
1975年3月 / 1975年3月以降ユニットサッシに
以降ユニットサッシに
キハ212
1975年3月 / 1975年3月
キハ213
1977年9月 / 1977年10月
キハ214
1977年9月 / 1977年10月

キハ40形車両

2021年より導入された小湊鐵道の新たな仲間

2021年より5両導入

  • 小湊鐵道キハ40形気動車は、2021年よりJR東日本より譲渡された車両です。

    既存の主力車両であるキハ200形の部品が入手困難になっていく中で、新車の導入も検討されましたが、ハイブリッド車両の登場など、動力を取り巻く環境の先行きが不透明な状況においては、長期間使用する鉄道車両の新造は時期尚早と判断され、これまでの整備技術を活かせるキハ40形の導入となりました。

    弊社の運用に合わせて、両運転台、カミンズエンジン換装、コイルばね台車、機関直結式冷房の搭載などの条件に合致した5両を導入、その中で外装の傷みが大きかった3両は再塗装が施され、4種類のカラーが活躍しています。

  • 小湊鐵道キハ40形 主要諸元

    最大寸法
    全長:21,300mm
    全幅:2,930mm
    全高:4,055mm
    自重
    36.4t
    定員
    40 1:125名
    40 2:125名
    40 3:96名
    40 4:124名
    40 5:98名
    機関種類
    DMF14HZ
    機関出力
    220psに調整
    変速機
    DW10
    最高速度
    95km/h
    台車
    動力台車:DT22D
    付随台車:TR51C
    冷房装置
    機関直結型 AU26J-A×2

各車両の紹介

  • キハ40 1

    納入時はキハ40 2と同じ白地に濃淡のグリーンライン塗装でしたが、比較的外装の痛みが大きかったため、塗り分けを活かしつつ弊社オリジナルのカラーに改められました。座席が1列+2列になっているのが特徴です。

    落成日
    1979年6月7日
    製造
    富士重工業
    運転開始日
    2021年10月9日
  • キハ40 1
  • キハ40 2

    納入時の濃淡のグリーンライン塗装を踏襲し、弊社でもっとも早く営業運転を開始しました。キハ40 5を除く他の車両と同様、トイレの設備は使用不可となっています。

    落成日
    1979年6月7日
    製造
    富士重工業
    運転開始日
    2021年4月23日
  • キハ40 2
  • キハ40 3

    第2陣として納入されたうちの1両で、キハ40のオリジナルともいうべきたらこ色を纏っています。外装の痛みがあったため、同じ色で再塗装が行われ、後に乗降扉にタブレット保護柵が設置されました。

    落成日
    1979年5月25日
    製造
    富士重工業
    運転開始日
    2022年5月28日
  • キハ40 3
  • キハ40 4

    往年の特急車両にも通じる独特の塗り分けが弊社40シリーズに彩りを添える車両。この車両のみ屋根上の「つらら切り」が装着されていません。

    落成日
    1979年5月25日
    製造
    富士重工業
    運転開始日
    2022年5月7日
  • キハ40 4
  • キハ40 5

    導入された5両のうち、タラコ色だけが2両在籍、キハ40 3と同様再塗装が施され美しい姿で営業運転を始めました。JR時代にトイレ設備が撤去されたことにより、広々とした客室スペースが特徴です。

    落成日
    1979年5月25日
    製造
    富士重工業
    運転開始日
    2022年10月2日
  • キハ40 5

保存展示車両

五井機関区では、かつて活躍したSLや車齢100年を超える貴重な車両を保存しています。SLにつきましては、
事前にお申込みいただければ無料で見学ができます。キハ5800形は通常非公開ですが、イベントなどでご見学いただけます。

1号・2号機関車

この2両は、1号、2号機関車で六輪連結十輪タンク機関車(C型タンク車)で、大正13年(1924年)に当社が翌年の開業に向けて、アメリカから輸入したものです。ボールドウイーン機関車会社が1924年に製造した57776号、57777号であり、昭和31年(1956年)まで活躍した機関車です。重量(空車状態)は約30.1トンです。

1号・2号機関車 主要諸元

  • 形式
    六輪連結十輪タンク機関車
    最大寸法
    全長:9,867mm
    全幅:2,717mm
    全高:3,352mm
    運転整備重量
    37.93t
    最大出力
    712馬力
    実用最高気圧
    11.5kg/cm²
    汽筒および衝程
    381mm×508mm
  • 制動機の種類
    手用および蒸気制動機
    連結器の種類
    マルコ式自動連結機
    火床面積
    1,480m²
    焔管(径×長さ)
    44.5mm×2.744m×152本
    伝熱面積
    65.40m²
    水槽容量
    3.785m³
    燃料櫃容積
    2.785m³

B104機関車

B104は四輪連結十輪タンク機関車(B型機関車)で、イギリスのベイヤーピーコック社が明治27年(1894年)に製造したものを、当時の日本鉄道が輸入し、宇都宮機関区、千葉機関区などで使用していました。昭和21年(1946年)に当社が当時の国鉄から払い下げを受け、昭和25年(1950年)まで使用していました。重量(空車状態)は約36.3トンです。

B104機関車 主要諸元

  • 形式
    四輪連結十輪タンク機関車
    最大寸法
    全長:11,378mm
    全幅:2,061mm
    全高:3,672mm
    運転整備重量
    48.43t
    最大出力
    550馬力
    実用最高気圧
    12.0kg/cm²
    汽筒および衝程
    406mm×559mm
  • 制動機の種類
    手用および空気制動機
    連結器の種類
    シャロン自動連結機
    火床面積
    1,330m²
    焔管(径×長さ)
    45.0mm×3.229m×152本
    伝熱面積
    73.0m²
    水槽容量
    6.530m³
    燃料櫃容積
    2.2m³

キハ5800形気動車

小湊鐵道キハ5800形式気動車は、昭和35(1960)年に日本国有鉄道から譲り受け、電車から気動車へ改造し、その後平成9(1997)年に廃車されるまで、旅客用車両として使われてきたものです。

小湊鐵道以前には、三信鉄道(飯田線の前身4社のうち、三河川合から天竜峡を運営)を経て、飯田線(愛知県豊橋市の豊橋駅と長野県辰野町辰野駅を結ぶ東海旅客鉄道の路線)で使われてきました。

もとは大正3(1914)年日本車輌で製造され、100年以上の車歴をもつ車両が現存していることは重要です。当時の車両としては、キハ5800の原形「ナニデ6465形式6465号電車」と同年に鉄道院新橋工場で製造された兄弟形式である「ナデ6110形式6141号電車」が鉄道博物館に所蔵されていますが、こちらは国の重要文化財に指定されています。

平成31年3月、気動車台帳、修繕表とともに市原市指定文化財に指定されました。

  • 小湊鐵道キハ5800形 5801主要諸元

    最大寸法
    全長:16,800mm
    全幅:2,740mm
    全高:3,793mm
    自重
    25t
    定員
    120名
    機関種類
    DMH17C
    機関出力
    180馬力
    運行開始月
    1960年4月
    除籍
    1997年3月